2017年 09月 11日 ( 1 )

16年経った今日

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Andrew Wyethの晩年の作品Snow Hill(テレビの画面から)


2001年9月11日
その日 私はアメリカ行きの航空券の手配ができた と電話を貰った

幼かった子供達が描いた絵などを荷物にまとめ
祖母から譲り受けた足踏みオルガンも荷造りしてもらい
大切な荷物は既に運送屋さんに託した後だった

その夜 テレビの画面に写し出された光景は
私自身には 行く手を塞がれてしまう絶望以外の何物でも無かった

16年前の出来事の更に前 1998年の夏 東海岸のフィラデルフィア郊外で8週間を過ごした後
達成感と脱力感を抱えたまま 束の間の息抜きに訪れたニューヨーク

広大なメトロポリタン美術館に圧倒され 憧れのグッゲンハイム美術館やMOMAを心から楽しんだ後
こじんまりしたワイエス美術館にも足を運んだ

有名な『クリスティーナの世界 』は勿論のこと 一枚一枚の絵に描かれた繊細な筆致に引き込まれた

さざ波を描いた絵や 枯れた草むらに下がる烏など 今も強く心に残っている

偶々 日曜日美術館でワイエスを取り上げていて
懐かしく眺めていると
彼の晩年の作品が映し出され 思わず画面の写真を撮った

かつて彼が描いた様々な人が そこに再び表され皆で輪になって踊っている と言う
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右奥には若い頃の彼自身も登場しているらしい

様々な想いを抱き 新しき国を目指して来た人々で成り立っている国が この絵に描かれている

ひとつの柱を中心に 皆が円を描いて踊るワイエスの絵を

複雑な想いで眺めていた

クリスティーナが細い腕で 一歩一歩目指した丘の上の家を
ワイエスの墓標が静かに見つめ続けていることも知った
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怒涛のような日々を乗り越えて海を渡った後
今はまたこちら側での暮らしも取り戻し
度々 大海原を往き来する暮らし

多様性を 世界のどこよりも具現化している国であるはずなのに

--------言うは易し 行なうは難し--------------

16年の歳月の重さを 改めて振り返っている日
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by mother-of-pearl | 2017-09-11 23:03 | 心に響く | Trackback | Comments(4)