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静けさの底   根津美術館(その2)

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美術館を訪問し 興味を持って眺めるのは 美術品ばかりではない

先ず 椅子

どちらから座っても良いように より多くの人が分け合って座れるように 普通 背もたれは無く
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ゆったりと心を鎮める場所を与えてくれる

       (以前 パリのオルセー美術館を訪ねた時も 建築家ガエ・アウレンティーがデザインしたに違いない と
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        館内の”座り場所”を見て回った・・・・・・変わり者 やっぱりね)


いよいよ 久しぶりの再会を心から楽しみにしていた展示物に会いに行く
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紀元前の中国 殷の時代の青銅器 (当然ながら展示室内は撮影禁止)
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諦め悪く 入口付近から 精度の低いカメラで”雰囲気だけでも”と 撮ってみた

饕餮 文 爵(とうてつ もん しゃく)Jue with Taotie Design
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紀元前13~11世紀 青銅器

新しい展示室を得て 厳かな光を浴びた青銅器の数々の中で 
かつて 幾度も足を止め 向かい合っていた一番小さな器

(文字など覚えられるはずもなく 手持ちの紙きれに書き写す とう てつ もん しゃく・・無理!)

20世紀が終わりを告げ 21世紀を迎えようとしていた頃 私自身の心も大揺れに揺れていた

仕事の空き時間に 何度もこの美術館を訪れ 一人 古代中国の青銅器の前に佇んだ

永遠より永く思える三千年もの時を越え 見知らぬ国に辿り着いた青銅器の前に立つと
自分の一生の持てる時間の 何と短いことか・・・と思えた
深く静かに息を整えているうちに 重い空気を振り払い現実の暮らしに戻って行くことができた
                   根津美術館/ 考古

ひと様々な楽しみ方があるのだろう と言葉を交わすこともない人々とすれ違うことが
静かな美術館訪問の楽しみのひとつになった

15年の時を経て 海山を乗り越え 遥かな距離を羽ばたき 再び この場所に立てた時
ただただ微笑んでいる自分に 深く安堵した   
『お蔭さまで心身ともに元気になりました』  誰にともなく そうつぶやいた

(心の中で ね・・・・こんな薄暗がりでブツブツ言ってたら 周りの人が遠退くこと請け合い)


新しい美術館は 展示もより一層美しくなり 多くの若い人や海外の人も訪れていることが嬉しかった
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(スマホ片手の若者たちではないようで ホッとしたり)


涼しい館内から 窓の外に目を移せば そこにはずっと変わらない緑を湛えた庭園が待っている!
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最後は 庭園 散策 編!
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by mother-of-pearl | 2016-07-30 12:41
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